かつて宝島社の「キューティー」には、あの岡崎京子の「リバーズエッジ」や「うたかたの日々」が連載されていた。コーネリアス(元フリッパーズギター)の小山田くんとカヒミカリィが絡み合っていたり、ソニア・パークが、当時10代の吉川ひなのを蜷川美花ばりに強烈にスタイリングしたり、おしゃれスナップに毎号ヒロミックス(当時まだ素人)がいたり、そういうのがフツウに載っていた。私はど田舎に住んでいたので、毎号、非常に刺激を受けていた。並行してオリーブも読んでいたけど、どちらの雑誌にも時々、「こんなオトナになりたい」という、職業をとりあげた特集とか、リセエンヌ(海外の学生の暮らしを紹介する)特集とか、服だけではない【生き方】に多少は関係のあるような情報が載っていた、ような気がする。
非常に多感な時代にそういう経験をしているので、私はその後も長らく、雑誌の提案する「ライフスタイル」=生き方だと思っていた。ファッションと生き方というのは、ファッションが自己表現の一部である以上、密接に関係があるのだと思っていた。
ファッション誌が読めなくなってきたのは、やはりインターネットが盛り上がってきた頃かもしれない。キューティーを卒業してminiを読んだり、Ginzaを読んだりkunelを読んだり色々してみたけど、自分にしっくりくる雑誌が見つからないまま、もう何年も経っている気がする。それには、個人的なこと社会的なこと、おそらく両方の理由があると思う。ただそのうちの一つに、「どの雑誌も、私がどう生きればいいのかについて、全く触れてくれない」という気持ちがあったことは確かだ。
女性誌はもうずいぶん前に、「自分たちはモノを売っているんです」と開き直ったんだろうな。というか、最初からモノしか売ってなかったのかもな。カラス族とか呼ばれてた人達には、生き方にもそれなりに共通した価値観があるのかと思っていたけど、それは私の勘違いだったのかな。
2009-09-29 (via nagas, meiii) (via uessai-text) (via fileo)